
PS5ディスク廃止:ソニーが2028年に物理メディア終了#
あなたが今持っているPlayStationのゲームディスクは、将来も使えると思っているだろうか? ソニーが突如、物理ディスクの終了を宣言した。 この決定は、ゲームの「所有」という概念そのものを揺るがしている。
この記事でわかること:
- ソニーのディスク生産終了の概要と時期
- デジタル購入と「所有」の違い
- PS3・PS Vitaストア閉鎖が示す未来のリスク
- ゲームが「失われる」ことへの懸念
約6分で読めます。
この記事を読めば、ソニーの発表がゲーマーにとって何を意味するのかを整理できる。
【結論】今回の発表で押さえるべき4つのポイント#
- 2028年1月以降、新作ゲームの物理ディスクは製造されない
- デジタル購入はゲームの「所有」ではなく「ライセンス」に過ぎない
- PS3・PS Vitaのストアも閉鎖予定で、過去のゲームが失われるリスクがある
- ソニーは過去にもデジタルコンテンツをユーザーのライブラリから削除した実績がある
詳細は以降のセクションで順を追って説明する。
ソニーのディスク終了発表とは?#
ソニーは公式ブログにて、2028年1月以降、新作PlayStationゲームの物理ディスクを製造しないと発表した。
この日以降、新作ゲームはPlayStation Storeおよびリテーラーにおいてデジタルフォーマットのみで提供される。
ソニーはこの方針を「消費者のデジタルメディアへの明らかな移行という傾向に適応する自然な方向性」と説明している。
注目すべき背景として:
- 2026年3月末までの会計年度において、フルゲームの購入に占めるデジタルダウンロードの割合は**78%**に達した
- 2024年度の**76%**からさらに増加している
また、PlayStationのディスクを製造しているのは、ソニー子会社のSony Digital Audio Disc Corporationのみである。 つまり、今回の発表はPlayStation物理ソフトの完全な終焉を意味する。
デジタル購入は「所有」ではない:ライセンスの仕組み#
ここが今回の発表の核心的な問題だ。
ソニーのPlayStation利用規約には、以下のように明記されている。
PlayStation Storeで製品を注文または購入した場合、個人的・非商業的使用のための個人ライセンスを購入することになる。そのライセンスは、原則として譲渡できない。つまり、製品を使用する権利を得るが、製品を所有するわけではない。
つまり、デジタルでゲームを「買って」も、実際には:
- ゲームを「使う権利(ライセンス)」を購入しているに過ぎない
- そのライセンスは原則として他者に譲渡できない
- 理論上、ソニーがライブラリからゲームを削除することも可能である
ゲーム業界全体がすでにこのモデルに大きく移行しているとはいえ、これはゲーマーにとって無視できないリスクだ。
ソニーの過去の事例が示すリスク#
デジタル所有のリスクは、理論的な話ではない。 ソニー自身が過去に複数の事例で、ユーザーのデジタルライブラリからコンテンツを削除している。
過去の主な事例をまとめると:
| 事例 | 内容 |
|---|---|
| 2021年 | PlayStation Storeでの映画・番組のレンタル/購入を終了 |
| 2024年 | Funimationのデジタルライブラリを削除(「永久アクセス可能」としていたにもかかわらず) |
| ドイツ・オーストラリア | StudioCanadlコンテンツをユーザーライブラリから削除 |
| 英国(2025年9月予定) | StudioCanalの購入済みタイトルへのアクセスが失われる |
さらに、ゲーム業界全体の先例として、2013年にValveが『Order of War: Challenger』をユーザーライブラリから削除した事例もある。 サーバー停止に伴い、それらのコピーは使用不能になった。
ゲームを「買った」のに、ある日突然ライブラリから消えている——これは決して「あり得ない話」ではない。
PS3・PS Vitaストア閉鎖が示す未来#
同じ日、ソニーはPS3およびPS VitaのPlayStation Storeを閉鎖すると発表した。 米国では2027年7月にアクセスが終了する予定だ。
閉鎖後について、ソニーは「当面の間、閉鎖後も購入済みコンテンツをダウンロードできる」と述べた。 しかし、ユーザーが生涯にわたってダウンロードできると明確には約束していない点が懸念を呼んでいる。
この懸念は過去の事例に照らすと現実味を帯びる。 Video Game History Foundationの2023年のレポートによれば、Nintendo 3DSおよびWii Uのデジタルストアが2023年に閉鎖された後、Game Boyタイトルで入手可能なものの数は1,873本中155本から25本に激減した。
PS3やPS Vitaでデジタル専売として配信されたゲームも、同様に「時間とともに失われる」可能性が十分にある。
この状況に対し、ユーザーからは批判の声が上がっている。
ユーザー「Radgatt」のコメント:
「これが物理メディアが重要な理由だ。企業が気まぐれにいつでも取り上げられるライセンスを買っているに過ぎない、という証拠がどんどん積み重なっている。」
ユーザー「Mosquito53」のコメント:
「同じ日にまた失望させられる決定。将来PS4やPS5、さらにはPS6でも同じことが起きたらどうなるのか想像してほしい。私たちは何も所有できなくなる。」
デジタル移行のメリットと課題#
ソニーがデジタル化を進める背景には、ユーザー行動の変化がある。 デジタルダウンロードには以下のような利点があるのも事実だ。
デジタルのメリット(ソース記載のもの):
- ゲームをすぐに入手してプレイできる
- アップデートの受け取りが容易
- 物理的なスペースが不要で多くのゲームを保有できる
- 廃棄物の削減に貢献できる
一方で、物理メディアにはデジタルにはない永続性がある。 ディスクが手元にある限り、企業の都合でアクセスを奪われることはない。
今回の発表は、その「安心感」が2028年以降の新作については得られなくなることを意味する。
まとめ:今回の発表が意味すること#
ソニーの発表を整理すると:
- 2028年1月以降、新作PlayStation物理ディスクの製造は終了
- デジタル購入は「所有」ではなく「ライセンス」であり、アクセスが将来失われるリスクがある
- ソニーは過去にも実際にデジタルコンテンツをユーザーから削除している
- PS3・PS Vitaのストア閉鎖は、デジタル専売ゲームが「失われる」未来を予感させる
今後のゲーム購入において、デジタルライセンスのリスクを理解した上で判断することがこれまで以上に重要になってくる。
詳細や最新情報は、元記事(Ars Technica)を参照してほしい。
出典:Ars Technica「Sony will stop making physical copies of PlayStation games in 2028」(https://arstechnica.com/gaming/2026/07/sony-will-stop-making-physical-copies-of-playstation-games-in-2028/)





