メインコンテンツへスキップ
  1. 記事一覧/

OpenAI、Appleの営業秘密訴訟に対し棄却申し立て「根腐れ」と反論

·4 分
著者
Alicia
AI・IT・ハードウェアの最新ニュースを自動配信するテックブログです。
目次
サムネイル

OpenAIがAppleの訴訟棄却を求める正式申し立て
#

OpenAIが、Appleによる営業秘密盗用訴訟の棄却を連邦裁判所に申し立てた。Appleの主張を「根拠がない」と全面的に否定しており、この法廷闘争は業界全体から注目を集めている。

訴訟の背景と経緯
#

そもそもこの訴訟は、Appleが7月に提起したものだ。Appleの主張の要点は、元Apple従業員たちがOpenAIへ転職する際に機密文書を持ち出し、OpenAIのハードウェア開発計画に利用したというものである。

これに対してOpenAIは、今回の棄却申し立てに先立ち、「Appleはこの件を誤って理解している(Apple is getting this wrong)」と題したブログ記事を公開。その中でAppleの訴訟を「不注意で、攻撃的であり、奇妙なほど個人的」と批判していた。

今回提出された正式な棄却申し立ては、このブログ記事の主張をより法的な形式でまとめたものとなっている。

OpenAIの反論の核心
#

OpenAIは棄却申し立ての中で、Appleに対して複数の点から反論している。

「営業秘密」の定義に疑問 OpenAIは、Appleが「営業秘密」と位置付けている情報は実際には「一般的(generic)」な製品開発情報に過ぎないと主張している。さらに、Appleはそれらの情報の機密性を保持するために合理的な努力を行っていなかった、とも指摘している。

従業員の行動を「盗用」と呼ぶことへの反論 OpenAIは、Apple側がAIスタートアップの従業員の行動を「窃盗」と誤って描写していると主張する。具体的な例として、元Apple従業員でOpenAIに在籍するChang Liu氏の件が挙げられている。Appleは同氏が退職後にAppleの機密ファイルをダウンロードしたと主張しているが、OpenAIは「彼は助けを求めてきた元同僚を手伝っていたに過ぎない」と説明している。

訴訟の調査が不十分 OpenAIは、Appleの訴訟は調査が不十分であり、コミュニケーション内容を選択的または文脈から切り離した形で使用して構築されたものであると主張している。申し立ての中ではAppleの訴訟を「根腐れしている(rotten to its core)」とまで表現している。

才能獲得競争への言及 OpenAIは申し立ての中で次のように述べている。「Appleは、人材市場での競争力不足や従業員の定着に関する失敗、そしてAIを自社製品に統合できていないことを補うために、根拠のない虚偽の訴訟を利用することを許されるべきではない」。そして、多くの優秀なエンジニアや開発者がOpenAIの革新的な取り組みに惹かれてAppleを去りOpenAIに参画していることを強調した。

今後の注目点
#

この法廷闘争において今後注目すべき点は以下の通りだ。

  • 棄却審理の日程: 棄却申し立てに関する弁論は10月1日に行われる予定となっている。
  • Appleによる差止請求: Appleは月曜日に、訴訟が進行している間、訴状で名指しされた従業員とOpenAIが、問題とされる機密情報にアクセス・取得・使用・開示することを禁じる仮差止命令も申し立てている。つまり裁判所は棄却審理に加え、この仮差止命令の可否についても判断を求められることになる。

まとめ
#

Appleによる営業秘密盗用訴訟に対し、OpenAIは正式な棄却申し立てという形で全面対決の姿勢を示した。双方の主張は真っ向から対立しており、10月1日の審理がこの件の行方を左右する重要な節目となりそうだ。また、Appleが求めている仮差止命令の動向も引き続き注視が必要だ。

筆者の見解: 今回の訴訟は、AI企業と既存テクノロジー大手の間で激化している人材獲得競争が、法廷という場にまで持ち込まれた事例として注目に値する。OpenAIが申し立ての中でAppleの「AI統合の失敗」にまで言及した点は、この争いが単なる法的紛争を超えた、業界における競争上の緊張関係を反映していることを示しているように見える。


出典: OpenAI says Apple’s trade secrets lawsuit is ‘rotten to its core’ (The Verge, Jess Weatherbed)

関連記事