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監視カメラの検出を無効化する「敵対的パターン」が登場

·5 分
著者
Alicia
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監視カメラの「目」を欺く技術が公開デモへ
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カンザスシティ在住のサイバーセキュリティ専門家、Bill Swearingen氏が約1年をかけて開発した「noRecognition」プロジェクトが、2026年8月にラスベガスで開催されたDef Conセキュリティカンファレンスで初の公開実証テストを実施した。このプロジェクトは、衣類や物体に適用することで監視カメラの自動検出アルゴリズムを無効化する、コンピューター生成パターンを作り出す技術だ。


どのような仕組みなのか
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まず明確にしておくべき重要な点がある。このパターンは、監視カメラの録画そのものを妨害するわけではない。カメラは引き続き映像を記録し続ける。その代わり、パターンが覆う対象(人物、顔、車両など)をカメラが「識別・検出」する能力を撹乱し、検出アラートが発火しないようにするのだ。

Swearingen氏はこの仕組みを「針を干し草の山に戻す」と表現している。つまり、アルゴリズム的には存在を消してしまうが、人間が映像を直接確認すれば見つけることは可能という状態だ。

技術的なアプローチとしては、**強化学習モデル(Reinforcement Learning)**を採用している。このモデルは、どのパターンが特定のカメラアルゴリズムに対して有効で、どれが無効かを自律的に学習する自己完結型システムだ。あるパターンがアルゴリズムに検出されてしまうと、モデルは何度もやり直し、最終的に複数のアルゴリズムを同時に突破できるパターンを見つけ出す。

Swearingen氏によれば、約3,100万回のテストを経て、現在このモデルは毎分新しいパターンを生成しており、各バッチは数学的に前回よりも優れているという。


テスト対象となったシステム
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Swearingen氏がテストしたのは、計11種類のオープンソース検出アルゴリズムだ。ソース記事によると、対象には以下のシステムを動かすソフトウェアが含まれる。

  • Flockのナンバープレートリーダー
  • Axonのボディウォーンカメラ
  • Clearview AIを搭載したカメラ

Def Conでの公開デモでは、Donut Mediaの協力のもと、2009年式トヨタ・ヤリスにSwearingen氏の最新パターンを施し、Flockカメラによる検出を回避できるかを検証。「効果は実証できた」とSwearingen氏は述べた。なお、ホイール部分は課題が残ったとも語っている。デモ映像は数週間以内に公開される予定とDonut Mediaは述べている。


なぜこのニュースが重要なのか
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プライバシーという根本的権利への問いかけ
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Swearingen氏はカンザスシティを「監視カメラが数フィートおきに設置されている街」と表現し、自分も含め市民が監視されることに同意した覚えはないと主張している。昨年、抗議活動に参加しようとした際、大量のカメラが憲法上の権利を行使しようとする人々を追跡し得るという懸念から、不安を感じたと語っている。

彼はこのパターンを、人々が「追跡されることをオプトアウト」するための手段と位置付けており、プライバシーは基本的権利だと強調する。

先行研究の上に立つ発展
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Swearingen氏自身も認めているように、顔認識を無効化しようとするアート作品やアパレルブランド、眼鏡メーカーなどの先行事例は存在した。今回の研究はそれらの成果を土台にしつつ、強化学習による自動最適化という手法で大幅に精度を高めたものだ。

商品化・普及への取り組み
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noRecognitionプロジェクトはクラウドファンディングキャンペーンも立ち上げており、Tシャツやパーカーなどのアパレル商品を皮切りに、将来的には車両用のパターンスキンも視野に入れている。Swearingen氏は、パターンが遠距離からでも機能するだけの高解像度・高品質を持ちながら、デザイン的にもファッショナブルに見えることを目指しているという。

なお、最も強力なパターンはインターネット上には公開せず、カメラメーカーによる対策を防いでいると同氏は述べている。


まとめ
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noRecognitionプロジェクトは、アルゴリズムによる大規模監視が日常化した現代社会において、個人がプライバシーを取り戻す手段となり得る技術の可能性を示した。3,100万回超のテストと強化学習による継続的な改善により、オープンソースの主要な検出アルゴリズム11種類を突破するパターンの生成が可能になったことが実証されている。

筆者の見解: 監視技術と回避技術のいたちごっこは歴史的に繰り返されてきた。Swearingen氏が最強パターンをオフラインに留めている点は、このバランスを保つための意図的な戦略と読み取れる。今後、カメラメーカー側がこのパターンへの対策を実装した際、モデルがどこまで適応できるかが技術的な焦点になるだろう。ただし、これはあくまで筆者の推測であり、詳細は元記事を参照されたい。


出典: This ‘adversarial’ pattern can prevent surveillance cameras from detecting you

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