
Google Playにライバルのアプリストアが登場#
Epicとの長年にわたる反トラスト訴訟でGoogleが敗訴したことを受け、米国のGoogle Playにおいて初めてサードパーティ製アプリストアが配布開始された。現時点でその第一号を飾ったのは、Androidの黎明期からサイドロード(公式ストア外からのインストール)形式で提供されてきたゲーム特化型ストア「Aptoide」だ。
裁判所命令が生んだ「新時代」#
2023年、EpicはGoogleとの反トラスト訴訟で勝訴した。担当判事のジェームズ・ドナート判事はGoogleに対し、複数の是正措置を命じた。具体的には、開発者手数料の引き下げ、他のアプリストアへのGoogle Playアプリのミラーリング、代替決済システムの利用許可、そしてGoogle Play内でのサードパーティ製アプリストア配布の実施が含まれる。
Googleはこの状況を回避すべく、今年初めにEpicとの和解に合意することを発表した。和解条件では、サードパーティのアプリストアをGoogle Playには掲載しないものの、ユーザーが摩擦少なくインストールできる「認定アプリストアプログラム」の導入を盛り込んでいた。しかし裁判所がこの和解を承認しない見通しとなったため、GoogleとEpic双方が和解を撤回。結果として、Googleは裁判所の命令通りに対応せざるを得なくなった。
なお、この認定アプリストアプログラムは国際展開が予定されているが、米国ではあくまで裁判所命令への準拠として実施されている形となる。
Aptoideのインストール体験と現在の状況#
米国のAndroidユーザーは現在、Google Play上のリンクからAptoideをダウンロードできる。注目すべきは、サイドロード時に表示されていた警告画面が一切表示されない点だ。承認済みのアプリストアは通常のアプリと同様にインストールでき、Aptoide経由でゲームをインストールする際もGoogle Playを使う場合と同等の手軽さで行える。
AptoideのCEO、パウロ・トレゼントス氏によると、同社は判事の裁定に基づき、190万アプリ・29万5,000タイトルのゲームから成るGoogle Playの全カタログへのアクセス権を持つという。現時点ではラインナップは少ないものの、今後拡充される予定だ。開発者はこの共有の仕組みからオプトアウト(除外申請)も可能だが、バージョン管理や課金システムはGoogle Playと同一であるため、Google専用にとどまるメリットは少ないと見られる。
Google Play内でのアクセス方法#
サードパーティのアプリストア一覧は現在、Play Store内のかなり深い階層に配置されている。「アプリ(下部バー)」→「カテゴリ(上部バー)」→「サードパーティ製アプリストア(最下部)」という手順でたどり着ける。または「Aptoide」で検索すると、ストア一覧ページへのリンクが表示される。
注目ポイント:EpicでもMicrosoftでもなく、Aptoideが「第一号」#
興味深いのは、この裁定を勝ち取った当事者であるEpicが、真っ先にこの仕組みを活用しなかった点だ。Epicは独自のAndroidストアフロントを持ち、資金力・リソースともに十分なはずだが、今のところAptoideがGoogle Playに単独で存在している。同様に、Xboxモバイルストアを計画しているMicrosoftも現時点では参加していない。
また、Google側のプログラム参加には費用が伴う。アプリストア運営者は初期費用として1万5,000ドルを支払う必要があり、そのうち5,000ドルはレビューコストへの充当分となる。審査コストが増加した場合はGoogleが追加費用を請求する可能性もある。Googleのランディングページには「すべてのアプリをレビューするわけではない」と記載されているが、セキュリティ基準の遵守やAPKの事前提供などが参加条件として課されている。
Googleが7月22日までにサードパーティストアの提供を開始するよう命じられていたにもかかわらず、その日に公開されたのはプログラムの規則と費用のみだったという点も、Aptoideの準備に数週間を要した背景として言及されている。
まとめ#
Google PlayへのサードパーティApp Store統合は、Androidエコシステムにおける重大な転換点だ。ユーザーにとっては煩わしいサイドロード操作なしに代替ストアを利用できる環境が整いつつある。現時点ではAptoideのみが存在し、ページへのアクセスも目立たない場所に配置されているが、今後参加するストアが増えれば状況は大きく変わりうる。
筆者の見解: Googleがこの変化に積極的でないことは、アクセス経路の見えづらさや参加コストの設定に如実に表れている。今後EpicやMicrosoftといった大手がどのタイミングで参入するかが、このエコシステムの広がりを左右する鍵となるだろう。
出典: Following Epic loss, Google has started hosting rival app stores in the Play Store




