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Metaの1.4兆ドル訴訟、第9巡回区が裁判阻止を却下

·5 分
著者
Alicia
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MetaとTikTokの免責主張、控訴裁判所が3対0で退ける
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米国第9巡回区控訴裁判所は、MetaおよびTikTokが通信品位法(Communications Decency Act)第230条(いわゆるSection 230)に基づく法的免責を主張して数千件のSNS依存症訴訟を一括阻止しようとした試みを、全会一致の3対0で否定した。これにより、カリフォルニア州司法長官をはじめとする複数の州による訴訟裁判は継続される見通しとなった。


訴訟の概要と規模
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今回の争いの核心にあるのは、MetaのFacebookおよびInstagramをはじめ、Google、ByteDance(TikTok)、Snapchatといった主要SNSプラットフォームに対して提起された大規模な集団訴訟だ。米国カリフォルニア北部地区連邦地裁に集約された訴訟は3,000件以上にのぼるとされており、原告には州司法長官、個人(人身傷害請求)、学校区、地方自治体など多岐にわたる当事者が含まれている。

Metaは2025年7月の裁判所提出書類の中で、州司法長官らが求める損害賠償の総額が1.4兆ドル超に達すると主張している。この訴訟の第一弾となるカリフォルニア州・コロラド州・ケンタッキー州・ニュージャージー州の州司法長官による消費者保護請求に関しては、陪審員選定が8月12日、裁判本番が8月19日に開始予定となっている。


Section 230「免責」論争の焦点
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Metaは、Section 230が「訴訟からの免責(immunity from suit)」を与えるものであり、したがって最終判決前の段階でも控訴審が介入できる「付随的命令(collateral order)」にあたると主張していた。

しかし第9巡回区の裁判官団はこれを明確に退けた。裁判官らの判断は以下の論点に基づく。

  • Section 230は「責任からの防御手段(defense to liability)」を提供するに過ぎず、「訴訟からの免責」ではない
  • 訴訟免責は通常、政府職員に対して与えられる特権であり、民間企業には適用されない
  • 議会が訴訟免責を与えることを意図した場合、その文言を明確に記述するのが通例であるが、Section 230にはその記述がない
  • 付随的命令に該当するためには「最終判決後の控訴では実質的に審査不可能」であることが要件の一つだが、Section 230の防御手段の否定はその要件を満たさない

また、第9巡回区の裁判官らは、過去に同裁判所がSection 230に関連して「immunity(免責)」という言葉を用いてきたことを認めつつも、「その使用は拘束力を持たない(not binding)」と述べた。さらに、同様の問題を正面から扱った第10巡回区の判例も引用し、一貫した解釈を示した。

なお、TikTokはMetaの主張に加わる形での参加にとどまり、独自の主張書面は提出していなかった。


州司法長官側の主張と背景
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州司法長官らは裁判所提出書類の中で、「Metaは自社プラットフォームの安全性について公衆を欺き、強迫的な使用を誘発して収益を増やすためにプラットフォームを意図的に設計した」と主張している。

これに先立つ2024年10月、担当のIvonne Gonzalez Rogers連邦地裁判事はMetaの訴訟却下申立てをおおむね棄却していた。同判事は、Section 230が一部の機能(機能設計・展開)を保護するとしつつも、「プラットフォームの既知の依存リスクに対する警告義務違反」や「プラットフォーム全般の構造」に関する責任理論については却下しないとの判断を示していた。

また、ニューメキシコ州の別訴訟においては、州裁判所の裁判官がMetaに対し、SNSプラットフォームが生み出した「公害(public nuisance)」を緩和するため、若者のメンタルヘルスケアおよび関連サービスへの費用として5億6,700万ドルの支払いを命じている。同ニューメキシコ州訴訟の以前の段階では、陪審員が民事罰として3億7,500万ドルの支払いを命じた判決も出ている。


なぜこのニュースが重要か
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この控訴裁判所の判断は、Meta単独にとどまらず広範な影響を持つ。MetaとTikTokに有利な判断が出ていた場合、被告として名を連ねるGoogleやSnapchatにとっても追い風となっていた。Section 230の解釈をめぐる今回の判断は、今後のSNSプラットフォームの法的責任の範囲を左右する重要な先例となり得る。


まとめ
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第9巡回区控訴裁判所の今回の判断により、Metaが試みた「一括訴訟阻止」の戦略は失敗に終わり、8月19日から始まる裁判に向けた手続きが継続されることになった。裁判の行方、そして今後の別途裁判予定の25以上の州司法長官による訴訟の結果は、SNS業界全体の規制の方向性にも大きな影響を与える可能性がある。

筆者の見解: Section 230をめぐる法的解釈が司法の場で問い直されていることは、プラットフォームの免責範囲について長らく曖昧にされてきた論点が、いよいよ正面から問われる段階に入ったことを示している。この裁判の帰趨はIT業界全体が注視すべき動向と言えるだろう。


出典: Meta can’t stop states’ $1.4 trillion lawsuit from going to trial

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