
Appleが外部リンク購入への手数料構造を裁判所に提出#
Appleは2026年8月14日(現地時間)、米国カリフォルニア北部地区連邦地裁への新たな申請書において、iOSアプリ内の外部リンクを経由した購入に対して課す手数料の構造案を正式に提示した。標準アプリに対しては15%の手数料を設定するというのが骨子だ。
手数料の詳細:プログラムに応じた段階的な割引構造#
Appleが提案した手数料体系は、以下のように開発者の属性やプログラム加入状況によって異なる。
- 標準アプリ: 15%
- スモールビジネス向け: 5%
- ビデオパートナープログラム / ニュースパートナープログラム / ミニアプリパートナープログラム加入者: 10%
- サブスクリプション更新: 10%
この構造は、従来のApp Store内課金に適用されてきた手数料とは別に、アプリ内に設置された外部決済リンクを通じた購入を対象としている点が重要だ。
なぜ今この提案が出たのか——訴訟の経緯#
AppleとEpic Gamesは、App Storeの手数料ポリシーが反競争的であるとして、長年にわたる法廷闘争を続けている。今回の申請はその一環として裁判所から求められたものだが、Appleは当初、この下級審手続きを遅らせようとしていた。
Appleが主張したのは、「最高裁判所が別の関連事項——すなわち、外部リンク経由の購入に新たに27%の手数料を課し、開発者によるリンク表示方法を制限した行為が裁判所命令への違反(法廷侮辱)にあたるかどうか——を判断するまで、下級審の手続きを待つべき」というものだった。
しかし最高裁判所は2026年8月14日、Appleによる手続き停止の申し立てを退けた。これにより、Appleは手数料構造案を速やかに提出せざるを得なくなった。
Appleが示した「正当性」の根拠#
Appleは今回の申請の中で、外部リンク経由の購入に手数料を課すことへの正当性として、App Storeの維持や開発ツール・技術・サービスへの投資を回収する必要性を挙げている。
また、AppleはGoogle Playの手数料体系とも比較を行っており、Google Playでは標準アプリに対して20%、特別プログラム加入アプリには15%、サブスクリプション更新には10%のリンクアウト手数料を適用していると指摘。さらに、Epic GamesがこれらGoogleの料率に同意していることも言及している。
このニュースが重要な理由#
このAppleの提案は、アプリ開発者・プラットフォームビジネス全体にとって重大な意味を持つ。
- 外部決済への「抜け道」にも課金: 従来のApp Store課金をバイパスするために外部リンクを使ったとしても、一定の手数料をAppleに支払う義務が生じる可能性がある。
- 競合プラットフォームとの比較: AppleはGoogle Playの20%という数字を引き合いに出すことで、15%という数字の「妥当性」を主張しているが、これが司法にどう評価されるかは今後の焦点だ。
- スモールビジネスへの配慮: 5%という低率はスモールビジネス開発者にとって一定の軽減措置となるが、その定義や適用範囲の詳細については元記事では触れられていない。
まとめ#
最高裁判所がAppleの手続き停止申し立てを退けたことで、Appleは外部リンク経由購入への手数料構造を正式に開示するに至った。標準アプリに対する15%という数字を軸に、特定プログラムやスモールビジネス向けに割引を設ける段階的な体系が提案されている。Epic Gamesとの法廷闘争はまだ継続中であり、裁判所がこの提案をどう判断するかが今後の焦点となる。
筆者の見解: 今回の提案はAppleが法的圧力の下で「譲歩」を示した形だが、外部リンク経由であっても手数料を課すという原則自体は維持されている。開発者にとって本質的な自由度がどれほど広がるかは、今後の裁判所の判断次第と言えるだろう。
出典: Apple proposes to take a 15% cut of purchases made outside the App Store





