メインコンテンツへスキップ
  1. 記事一覧/

MacのスクリーンシェアリングにRoot奪取の脆弱性、悪用が進行中

·5 分
著者
Alicia
AI・IT・ハードウェアの最新ニュースを自動配信するテックブログです。
目次
サムネイル

Macユーザーに迫る脅威:スクリーンシェアリングの脆弱性が実際に悪用されている
#

macOSのスクリーンシェアリング機能に存在する高深刻度の脆弱性(CVE-2026-65400)が、現在進行形で攻撃者に悪用されていることが確認された。オランダの国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)が警告を発しており、Mac利用者は直ちに対応が求められる状況だ。


脆弱性の概要:何がどう危ないのか
#

今回問題となっているCVE-2026-65400は、深刻度スコア7.1(10点満点)と評価されている高深刻度の脆弱性だ。macOSのスクリーンシェアリング機能——リモートから画面を閲覧したり、キーボードやマウスを操作したりできる機能——における「ステート管理(state management)」のバグが根本的な原因とされている。ステート管理とは、直前のイベント、ユーザー操作、変数などのシステム状態を追跡する仕組みのことで、そこに欠陥が存在する。

Appleはこの脆弱性に対し、先週、macOS Tahoe・Sequoia・Sonomaを対象としたパッチを公開した。Appleは「認証情報を持たない攻撃者がMacにアクセスできる『可能性がある』」と説明しており、表現を若干和らげているが、ソース記事によればこのような柔らかい表現は技術企業が脆弱性を開示する際によく見られるものだという。また、本脆弱性の詳細は先週開催されたセキュリティカンファレンス「Black Hat」で公開されている。


実際の攻撃はどのように行われているか
#

オランダのNCSCは今週、「インターネットからポート5900にアクセス可能な複数のシステムで、この脆弱性の実際の悪用が観測された」と警告した。確認されたすべてのケースにおいて、攻撃者は対象システムのroot権限を取得し、Monero(モネロ)という暗号資産を採掘するためのマイナーソフトウェアを設置していたという。

ポート5900は、macOSでスクリーンシェアリングをオンにすると、macOSのファイアウォールが自動的に開放するポートだ。通常、ルーターや専用ファイアウォールはこのポートをブロックするが、設定によってはインターネットに公開されてしまうケースがある。

セキュリティの専門家は従来より、スクリーンシェアリングを使用する際もこのポートを閉じたままにし、代わりにVPNやSSHトンネリングを経由して接続することを推奨している。ただし、ソース記事によれば、これらの代替手段は多くの一般ユーザーにとって実行が容易ではないとされている。


なぜこのニュースが重要か:現時点のリスクと潜在的リスク
#

現時点で確認されている被害は、Monero暗号資産マイナーの設置にとどまっている。Moneroマイナーは、感染したMacのリソースを密かに使用して数学的演算を行い、攻撃者のために暗号資産を生成する仕組みだ。被害者は気づかないうちにCPUやメモリなどのリソースを搾取される。

しかし、より大きなリスクとして、攻撃者がこの脆弱性を悪用してパスワードなどの認証情報を窃取するマルウェアや、さらに悪質な活動を行うソフトウェアをインストールする可能性がある、とソース記事は指摘している。root権限を取得されている以上、攻撃者が実行できることは理論上非常に広範にわたる。


今すぐできる対策
#

ソース記事では、以下の対応策が案内されている。

  • セキュリティアップデートの適用(最優先):Appleが先週公開したパッチを直ちにインストールする
  • スクリーンシェアリングの無効化:System Settings(システム設定)> General(一般)> Sharing(共有)からスクリーンシェアリングのスイッチをオフにする
  • 必要時のみ有効化:スクリーンシェアリングが必要な場合にのみオンにし、セッション終了後は必ずオフに戻す
  • VPNまたはSSHトンネリングの利用:スクリーンシェアリングを使用する際は、ポート5900を直接公開する代わりに、これらの安全な接続方法を経由する

まとめ
#

macOSのスクリーンシェアリング機能に存在するCVE-2026-65400は、認証情報なしでroot権限を奪取できる高深刻度の脆弱性であり、オランダ当局によって実際の悪用が確認されている。AppleはすでにmacOS Tahoe・Sequoia・Sonoma向けのパッチを公開しており、まずはアップデートの適用が不可欠だ。さらに、スクリーンシェアリング機能を使用していない場合はオフにしておくことが最善策とされている。

筆者の見解: 現在の攻撃がMoneroマイナーの設置にとどまっているとはいえ、root権限を持つ攻撃者が何をインストールできるかを考えると、潜在的なリスクは非常に大きい。スクリーンシェアリングを日常的に使っていないMacユーザーは、この機会に設定を見直すことを強くお勧めする。


出典: Vulnerability giving attackers full control of Macs is under active exploitation

関連記事