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Rocket Labが携帯型宇宙港システム「GHOST」を発表し、打ち上げの機動性を大幅に高める方針を打ち出した。その一方で、中国の主力ロケットが打ち上げ直後に爆発するなど、宇宙ロケット業界では今週も多くの重要な動きがあった。
詳細解説#
Rocket Lab:携帯型宇宙港「GHOST」で打ち上げの柔軟性を向上#
Rocket Labは、Electronロケットをさらに高頻度かつ柔軟に運用するための新システム「GHOST(Global Hypersonic & Orbital Spaceport Technology)」を発表した。同社によれば、GHOSTはElectronおよびHASTEロケット(サブオービタル超音速試験機)を「いつでも、どこでも打ち上げられる」能力に変えるものだという。
現在Rocket Labはニュージーランド北島とバージニア州ウォロップス島の2拠点から打ち上げを行っており、アラスカのPacific Spaceport Complexへの展開も発表済み。GHOSTはこれをさらに拡張するものだ。このシステム開発のきっかけは、HАSTEの顧客から「より機動性を高めてほしい」というリクエストがあったことによるとのこと。
Neutronロケットの初飛行は2027年以降へ#
同社のより大型ロケット「Neutron」については、Peter Beck CEOが「飛行ハードウェアの最終チェックアウトと統合に移行中」と述べつつも、年内の初飛行は「可能性が狭まっている」と認めた。X(旧Twitter)のあるユーザーが指摘したように、第2ステージの出荷準備に関する同社の表現は、過去12ヶ月でほとんど変化していないという。
ArianeGroup:MaiaSpaceの解散を回避#
ArianeGroupは、傘下のMaiaSpaceを解散しないことを決定した。MaiaSpaceは2025年に3,750万ユーロの損失を計上し、株主資本がマイナス823,375ユーロと債務超過に陥っていた(2024年末時点では3,582万ユーロのプラスだった)。フランスの会社法では株主資本が払込資本の半分を下回った場合、株主は解散か継続かを判断する義務があり、2026年6月25日の株主総会でArianeGroupは継続を選択。Maiaロケットの初飛行に向けた準備が続けられる。
Firefly Aerospace:Alphaロケットの生産が過去最高水準に#
Firefly AerospaceはAlphaロケットの生産が「過去最高」水準に達したと発表。Jason Kim CEOは「打ち上げキャパシティへの需要がかつてないほど逼迫している」と述べた。2027年のマニフェスト(予約枠)のうち大部分がすでに埋まっているという。ただし、具体的な打ち上げ数についてはコメントを拒否した。Alphaは2021年9月以来、通算7回の打ち上げ実績がある。また、より大型のEclipseロケットの開発も継続中だ。
Virgin Galactic:次世代宇宙船「Delta」の命名を一般公募中#
Virgin GalacticはDeltaスペースシップの1番機の命名を一般投票で決定する予定だ。候補は「Horizon」「Explorer」「Ascend」「Apeiron」の4択。Delta-1は今年初めに機体組み立てが完了し、アリゾナ州のテスト・打ち上げハンガーに移送済み。SpaceShipTwoと同様に最大6名を搭乗させる設計で、Michael Colglazier CEOは2027年2月の商業運航開始を目標として掲げている。
Rocket Factory Augsburg(RFA):タンクの問題で打ち上げが遅延#
ドイツのロケット企業RFAは、7月のテスト中にロケットのタンクに問題が発生し、機体をハンガーに戻して点検を行った。親会社OHBのMarco Fuchs CEOは「近日中にパッドに戻る見込み」と述べ、年内の初軌道打ち上げは「依然として計画中」と強調した。
中国Long March 7A:打ち上げ直後に爆発#
中国の主力ロケット「長征7A(Long March 7A)」が打ち上げ後約1分20秒で爆発するという深刻な事態が発生した。搭載されていたペイロードは機密扱いで、軍事通信衛星と見られていた。公開された映像には第1ステージの爆発とロケット先端部分の分離の様子が捉えられており、最大動圧(Max-Q)付近のタイミングでの事故と推察される。中国国家当局は事故原因についてコメントしていない。
注目点#
- Rocket LabのGHOSTは、単なる打ち上げ企業からより広範な宇宙インフラ提供企業への変容を象徴する動きだ。
- Neutronの遅延は、同社の長期的な収益計画に影響を与える可能性がある重要な懸念事項として業界から注目されている。
- Long March 7Aの爆発は、中国の宇宙プログラムにとって大きな打撃であり、詳細な原因究明が求められる。
まとめ#
今週の宇宙産業は、技術的な前進と予期せぬ挫折が混在する激動の1週間だった。Rocket LabのGHOSTは柔軟な打ち上げ能力という新しい価値を業界に提示した一方、Neutronの遅延は同社への期待に影を落とす。MaiaSpaceやRFAのような欧州スタートアップは財務・技術両面での課題を抱えながらも前進を続け、中国のLong March 7A爆発は宇宙開発リスクを改めて浮き彫りにした。
筆者の見解: これだけ多くのプレイヤーが同時期に重要な局面を迎えているのは、打ち上げ市場の活況を示すと同時に、競争の激しさも物語っている。各社の動向を引き続き注視したい。
出典: Rocket Report: Rocket Lab shows off its flexibility; Blue Origin’s two-pad plan




