
Galaxy Z Fold 8 Ultra:折りたたみの「常識」を塗り替えるか#
Samsungが2026年フラッグシップ折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 8 Ultra」を発表した。価格は2,100ドルからと非常に高額だが、折りたたみスマホが抱えてきた多くの課題を解消したモデルとして注目を集めている。今回はArs Technicaによるレビューをもとに、その実力を詳しく見ていこう。
スペック概要#
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| SoC | Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy |
| メモリ | 12GB / 16GB |
| ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB |
| メインディスプレイ | 8.0インチ QXGA+ Dynamic AMOLED 2X(2504×2256)422ppi、120Hz |
| カバーディスプレイ | 6.5インチ FHD+ Dynamic AMOLED 2X(1080×2520)422ppi、120Hz |
| カメラ | 200MP広角(F1.7、OIS)/ 50MP超広角(F1.9)/ 10MP望遠(3倍光学、F2.4、OIS) |
| バッテリー | 5,000mAh、45Wアダプターで約30分で最大63%充電、20Wワイヤレス充電対応 |
| OS | Android 17 / One UI 9 |
| 重量・サイズ | 折りたたみ時:158.4×72.8×8.9mm、215g |
| 展開時 | 158.4×143.2×4.1mm |
| カラー | Violet Shadow、Graphite、Cream、Green Shadow(オンライン限定) |
デザイン:薄さと完成度の追求#
折りたたみスマホといえばかつては「ポケットを破壊するもの」と揶揄されるほど分厚かった。Samsungは毎年少しずつ薄型化を進めており、Z Fold 8 Ultraは展開時の厚さがわずか4.1mmを実現。折りたたんでいる状態でも一般的な非折りたたみスマホとほぼ同等の薄さだという。
折りたたんだ際に両パネルの間に隙間がなく、ヒンジはスムーズかつ弾力感がある。展開すると前世代のZ Fold 7が180度まで開ききれなかったのに対し、Z Fold 8 UltraはフラットになるまでしっかりとOpenできるようになった。展開状態では小型タブレットのような感覚で、それがポケットに収まるスマホと同一デバイスであることを忘れさせるほどの完成度だとレビューでは評されている。
ただし、カメラモジュールだけは例外だ。内部の高密度な実装のため、カメラ部分がリアガラスから大きく突出しており、ポケットへの出し入れ時に引っかかることがある。また、3つのカメラモジュールがコーナーに並ぶ配置のため、机に置いた際にぐらつく点も指摘されている。
ディスプレイ:折りたたみの弱点を克服#
折りたたみスマホのディスプレイには長年2つの課題があった。「プラスチック層による反射」と「画面中央のクリース(折り目)」だ。Z Fold 8 Ultraはどちらにも対策を講じている。
まず反射問題については、新たな反射防止層を採用。プラスチック製の画面保護層による強い反射が大幅に軽減されており、屋外での視認性が向上したとのことだ。ピーク輝度も3,000ニットに引き上げられている。
クリース(折り目)については、「Titanium Flex」と呼ばれる金属層をOLEDの支持構造に採用することで、折り目がほぼ見えないレベルまで改善された。特定の角度や光の当たり方によってわずかな歪みが確認できる場合はあるものの、使用中に指で感じることはないという。カバーディスプレイには最新のGorilla Glass Ceramicコーティングが採用されている。
ソフトウェア:One UIとGalaxy AIの現在地#
One UIは毎年大きな変化はなく、Samsungスマホを使い慣れたユーザーであれば学習コストは低い。一方で、FacebookやLinkedInといった不要なプリインストールアプリが含まれる点や、設定項目の複雑さはこれまで通りだ。
マルチタスク機能はSamsungの強みのひとつ。他のメーカーの折りたたみスマホが2アプリの分割表示にとどまるのに対し、Z Fold 8 Ultraでは3アプリの同時スプリットスクリーン表示が可能だ。ウィンドウのフローティング化や、アプリ配置の保存といった操作も直感的に行えるとされている。タスクバーの固定表示にも対応しており、標準のAndroid実装より多くの最近使ったアプリを表示できる。
Galaxy AIについては、Samsungが力を入れる「Now Brief」機能があるが、レビューでは「カレンダー、天気、ニュースリンクを表示するだけ」と辛口な評価が下されている。一方、「Now Nudge」はテキスト会話からカレンダーへのイベント追加を提案するなど、タスク実行の精度が改善されており、さらにアプリをスプリットスクリーンで開くようになった点も評価されている。またGemini Notebook(旧NotebookLM)がプリロードされ、ドラッグ&ドロップやスプリットスクリーンに最適化されているという。AIの処理はオンデバイスのみで行うオプションも引き続き提供されている。
まとめ#
Galaxy Z Fold 8 Ultraは、薄さ・折り目・反射という折りたたみスマホ固有の三大課題に対して着実な改善を積み重ねたモデルだ。Snapdragon 8 Elite Gen 5搭載、3,000ニットの高輝度ディスプレイ、そして洗練されたヒンジ機構など、ハードウェアの完成度は非常に高い。
筆者の見解: ただし、2,100ドルという価格設定は依然として大きなハードルだ。GoogleやMotorola、中国メーカー各社が折りたたみ市場に参入している中、Samsungが「Ultra」の名にふさわしい差別化を維持できているかどうかは、各ユーザーが価格と機能のバランスをどう判断するかにかかっていると感じる。カメラ突起の問題やNow Briefの実用性など、まだ改善の余地がある部分も存在する。カメラ性能や詳細なAI機能評価については詳細は元記事を参照のこと。
出典: Samsung Galaxy Z Fold 8 Ultra review: The ultra foldable with an ultra price




