
DeepSeekがビジョン対応モデルを提供開始#
DeepSeekのAPIに、画像とテキストを同時に扱える新モデル「deepseek-v4-flash-vision-exp」が登場しました。このモデルを使うことで、画像の内容説明、スクリーンショットからのテキスト読み取り、グラフの分析など、さまざまなビジョンタスクをAPIから実行できます。
対応画像フォーマット#
サポートされる画像フォーマットは以下の4種類です。
- JPEG
- PNG
- GIF
- WebP
注目すべき点として、フォーマットの判別はファイル名やMIMEタイプではなく、ファイルの実際のコンテンツから行われます。拡張子に依存しない仕組みになっているため、ファイル名管理が不完全な場合でも正確に処理されます。
画像の送信方法:3つのアプローチ#
APIへの画像送信方法は3種類用意されており、いずれもOpenAI互換のChat Completions形式を使用します。base_urlは https://api.deepseek.com です。
1. Base64エンコード(インライン埋め込み)#
画像をBase64形式にエンコードし、data: URLとしてリクエストに直接埋め込む方法です。ローカルファイルを扱う場合に最もシンプルな選択肢ですが、エンコードされたデータはリクエストボディの48 MiB制限にカウントされる点に注意が必要です。
2. 外部画像URL#
公開されている http(s) リンクを渡すと、モデルが自動的に画像をダウンロードします。この方法には以下の制約があります。
| 項目 | 制限値 |
|---|---|
| URLの最大文字数 | 8,192文字 |
| 画像ファイルの最大サイズ | 32 MiB |
| ダウンロード完了までの制限時間 | 60秒 |
URLが8,192文字を超える場合は、Base64のdata URLまたはFiles APIの利用が推奨されています。
3. Files APIを使ったファイル参照#
事前にFiles APIで画像をアップロードしておき、返却された file_id(file-api-... 形式)をリクエストで参照する方法です。同じ画像を複数のリクエストで再利用する場合や、画像サイズがインライン送信の上限を超える場合に最適です。Files API経由では、1枚あたり最大64 MiBの画像を扱えます。
詳細レベル(Detail Level)の設定#
image_url形式で画像を送信する場合、detailフィールドで処理精度を制御できます。
| 値 | 動作 |
|---|---|
low | 推論前に512×512へダウンスケール。細かい視覚情報が不要な場合に高速・低コスト |
high | 元の画像を維持(originalと同等) |
original | 元の画像を維持 |
auto | 自動選択(現時点ではoriginalと同等) |
トークン使用量と画像サイズの関係#
画像はその寸法に基づいてトークンに変換され、テキストトークンと合算して課金されます。推論前に自動リサイズが行われる仕組みで、ルールは以下の通りです。
- 総ピクセル数がおよそ384×384未満の画像:アスペクト比を保ちながらスケールアップ
- それより大きい画像:総ピクセル数が800×800相当になるようスケールダウン
この仕組みにより、1枚あたりの最大トークン数は384トークンが上限となります。たとえば2,000×2,000の画像と5,000×5,000の画像は、リサイズ後のトークン消費量が同じになります。複数枚の画像を含むリクエストでは、各画像が独立して計算されます。
主な制限事項まとめ#
| 制限項目 | 値 |
|---|---|
| リクエストボディサイズ上限 | 48 MiB |
| Base64・外部URL経由の最大画像サイズ | 32 MiB |
| Files API(file_id)経由の最大画像サイズ | 64 MiB |
| 1リクエストあたりの最大画像枚数 | 600枚 |
| 外部URLの最大文字数 | 8,192文字 |
| 最大画像寸法 | 1辺8,192px(15枚以上の場合は4,096px) |
また、重要な制約として以下が挙げられます。
- 画像はuserメッセージ内でのみ使用可能。
systemやassistantメッセージに含めると400エラーが返されます。 - 画像を受け付けるのはビジョンモデル(deepseek-v4-flash-vision-exp)のみ。他のモデルに送ると400エラーになります。
Anthropic API・Responses APIとの互換性#
OpenAI互換エンドポイントに加え、Anthropic互換の /messages エンドポイント(base_url=https://api.deepseek.com/anthropic)でも同モデルへの画像入力がサポートされています。またOpenAI互換のResponses APIでも利用可能で、いずれも同じ3種類の画像入力方法と同一の制限が適用されます。
まとめ#
deepseek-v4-flash-vision-expは、OpenAI・Anthropic双方の形式に対応したマルチモーダルモデルです。インライン埋め込み、外部URL、Files APIという3つの柔軟な画像送信手段と、詳細な制限仕様が公式ドキュメントとして整備されており、実際のシステム組み込みを想定した実用的な設計が確認できます。
筆者の見解: 1リクエスト最大600枚・Files API経由では合計200 MiBまでの画像入力が可能という仕様は、大規模なバッチ処理ユースケースを意識したものと読み取れます。詳細なトークン計算ツールについては元記事内のToken & Token Usageページへの誘導があるため、詳細は元記事を参照ください。





