
Meta Connect 2026、ウェアラブル新時代の幕開け#
2026年9月24日、Metaは年次イベント「Meta Connect 2026」を開催し、VRグラスやカメラレスのスマートグラスをはじめとする複数の新製品・新機能を一挙に発表した。今年の目玉は、従来のVRヘッドセットとは一線を画す軽量設計の「Meta VR Glasses」だ。以下、発表内容を順を追って整理する。
1. Meta VR Glasses:軽量フォームファクターでVRを再定義#
最大の注目製品は「Meta VR Glasses」。ストラップ不要のスマートグラス型フレームを採用し、重量はわずか100g。Metaによれば「Meta Quest 3の5分の1の軽さ」という。
コンピュート機能・バッテリー・ストレージはポケットサイズの専用「パック(puck)」に収められ、グラス本体とテザー接続する方式を採用(Google Project Auraと類似したアプローチ)。主なスペックは以下のとおり。
- チップ: Qualcomm Snapdragon Reality Elite
- ストレージ: 128GB
- RAM: 12GB
- ディスプレイ: 5K マイクロOLED「Infinite Display」、片目あたり2412×2288ピクセル、最大リフレッシュレート120Hz
価格は1,299ドルで、発売は2027年春を予定。MacおよびWindowsノートPCへの仮想外部ディスプレイ接続にも対応し、仮想キーボードとタッチパッドも利用可能。Meta Questのアプリ・ゲームカタログへのフルアクセスやXbox Cloud Gamingサポートも備える。Metaは「史上初のIMAX Enhanced認定VRデバイス」とも謳っており、3D映画やイマーシブなライブスポーツ視聴にも対応する。また、Apple Vision Proの「ペルソナ」機能に似た「ホログラム」機能も搭載し、グラス着用中のビデオ通話で自身のフォトリアルなデジタル顔を表示できる。
2. Ray-Ban Meta Audio:カメラなしのプライバシー重視グラス#
新たに発表された「Ray-Ban Meta Audio」の最大の特徴は、カメラを搭載していない点だ。音楽再生、通話、AIアシスタントとの会話といった機能に特化しており、写真撮影や動画録画はできない。これはMetaの既存グラスのカメラ機能がプライバシーや嫌がらせへの懸念を招いていたことを背景にした選択だ。
重量は43gで、Metaは「これまでで最も軽く、最もスリムなAIグラス」と説明する。バッテリーは1回の充電で最大12時間、充電ケース込みで最大48時間持続する。23種類のカラー・レンズの組み合わせが用意され、価格は349ドル、発売は10月13日。
3. Ray-Ban Meta Gen 3:バッテリー強化と新デザイン#
メインラインのスマートグラス最新版「Ray-Ban Meta Gen 3」は449ドルから。バッテリーはGen 2比で1時間増の最大9時間に延長。6マイクアレイを新搭載し、背景雑音を90%以上カットするとMetaは主張する。
新たにカスタマイズ可能なアクションボタンを追加してMeta AIへの即時アクセスが可能になったほか、デザインもスリム化。27種類のカラー・レンズ組み合わせが用意され、新フレームスタイル「Zena」および「Aviator」も登場する。なお、録画中を示すLEDインジケーターライトは引き続き搭載されている。
4. 低価格グラスと新コラボ・新スタイル#
Metaのインハウスブランド「Meta Adventurer」の低価格モデルが249ドルから登場し、10月23日発売予定。フレーム・レンズ・ケースカラーを組み合わせる「Mix & Match」プログラムも新設。
EssilorLuxottticaコレクションに「Capri」「Nova」の2スタイルが追加され、Kylie Jenner Starfireフレームにアイボリーカラーが加わる。またBlackpinkのLisaとのコラボレーションコレクションも発表された。さらに、Meta Glassesの提供国がシンガポール、韓国、メキシコ、アラブ首長国連邦に拡大され、ブラジルへの展開も「近日中」とされている。
5. Ray-Ban Meta Display:新地域展開と新機能#
昨年発売の「Ray-Ban Meta Display」が英国・カナダで即日販売開始。フランス・イタリア・ドイツでは10月13日から提供開始となる。新たな「Exploreアプリ」の追加、写真編集、改善されたカレンダー、スマートフォン通知のミラーリングといった機能強化も実施される。また、VR Glassesで発表された「ホログラム」機能は、今秋遅くにDisplay向けにWhatsApp経由でアメリカユーザーを対象としたEarly Accessとして展開予定だ。
6. Muse AI:グラスおよびビデオ通話への展開#
Metaが今月初めに発表したAIアシスタント「Muse」をスマートグラスに搭載する取り組みが「開発中」と明かされた。グラス上では、ワークアウトのガイド、食事記録、予約、商品購入補助などが想定されている。
また、カスタマイズ可能なライブアバターとのビデオ通話機能や、タスク遂行・ユーザーへの連絡用に独自メールアドレスを持つ「Museエージェント」機能も発表された。
7. Muse Charm:謎のAIガジェット#
Mark Zuckerberg氏がティーザーとして示した「Muse Charm」は、MuseエージェントをホストするAIガジェット。見た目は「大きめのたまごっち」に例えられており、ホリデーシーズンに間に合わせての出荷が目指されているという。詳細は「近日公開」とされており、詳細は元記事を参照されたい。
まとめ#
Meta Connect 2026では、軽量VRグラスからカメラレスの音楽・AI特化グラス、AI「Muse」のエコシステム拡充まで、多岐にわたる製品・機能が一挙に公開された。価格帯も249ドル〜1,299ドルと幅広く、様々なユーザー層を意識したラインナップが揃った形だ。
筆者の見解: Metaが「カメラなし」グラスをあえてラインナップに加えた点は、プライバシー問題への真剣な向き合いとして注目に値する。また、VR Glassesの軽量・テザー方式は、没入感と携帯性を両立しようとする業界トレンドを象徴する動きと言えるだろう。





