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NASA長官、月南極での中国による「アクセス拒否」を懸念

·4 分
著者
Alicia
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月の「最も価値ある土地」をめぐる米中の攻防
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NASA長官のジャレッド・アイザックマン氏が、中国の月南極探査ミッション「嫦娥7号(Chang’e 7)」に対する懸念を公式に表明した。特定エリアへのアクセスが将来的に制限される可能性があるとして、宇宙開発競争の新たな局面が注目を集めている。


なぜ月の南極が重要なのか
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月の表面の大部分は資源に乏しい荒涼とした環境だが、南極周辺は別格だ。特にシャクルトン・クレーターと呼ばれる地形は、その高い縁部が太陽光の届かない「永久影領域(コールドトラップ)」を形成しており、数十億年にわたって水(氷の状態)やその他の有用物質が蓄積されていると考えられている。

NASAも中国も、月での長期滞在・定住計画において、この南極周辺のごく限られたエリアを最重要拠点と位置づけている。両国はここを足がかりに、太陽系のさらに遠くへと進出するための技術習得を目指している。


「弾丸をかわした」——嫦娥7号の遅延
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先月、中国は野心的な無人探査ミッション「嫦娥7号」の打ち上げを来年初頭まで延期した。詳細な理由は公表されなかったが、アイザックマン長官はこれを歓迎した。

ヒューストンで開催された「Off World」カンファレンスでの発言によると、嫦娥7号はNASAと全く同じ月南極の地点——シャクルトン・クレーター——を標的としており、長官は「数週間前に弾丸をかわせたかもしれない」と述べた。

嫦娥7号の特徴として、長官はローバー(探査車)やホッパードローンを搭載していることを挙げ、これらが「最も興味深いスポットへのアクセスを拒否する可能性があった」と指摘した。


アクセス拒否という新たなリスク
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アイザックマン長官をはじめとする米国当局者は、中国が月面に**排除ゾーン(exclusion zones)**を設定し、他国の探査機や有人ミッションを締め出す可能性に懸念を示し始めている。

なお、これまで月の極域に軟着陸に成功した国は存在しない。赤道付近と比較して到達が困難なためだ。嫦娥7号の延期により、NASAがブルーオリジン社の「Blue Moon Mark 1」ランダーを用いて先にこの地形に到達できる可能性が生まれた。この大型着陸機はNASAの2機の探査機を南極に運ぶ計画で、早ければ2027年春の打ち上げが見込まれている。


「誰が宇宙の覇権国か」——地政学的影響
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「月競争は本当に重要か?」という問いに対し、アイザックマン長官は明確に「イエス」と答えた。

長官は、中国が先に月面着陸を成功させた場合、世界各国が「どの国の安全保障を信頼すべきか」「どの国の技術・軍事ハードウェアを購入すべきか」「AIについて誰の言うことを聞くべきか」といった問いを突きつけられると主張した。宇宙での優位性が、安全保障・経済・技術基準を含む幅広い国際的影響力に直結するとの見解だ。

中国は2030年までに初の有人月面着陸を目標とし、有人宇宙船・ロケット・着陸機の開発で着実に前進している。中国初の有人宇宙飛行は2003年であり、それ以降急速に能力を拡大して現在では米国と肩を並べるレベルに達している。

長官はまた、NASAがレーガン政権以来の宇宙政策の失敗を経て、民主・共和党双方の政権にまたがって1,000億ドルを費やしながら成果を上げられなかったとも指摘した。


まとめ
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月南極というごく限られた「宇宙の一等地」をめぐる米中の競争は、単なる科学的探求を超え、地政学的・技術的覇権争いの最前線となっている。嫦娥7号の延期はNASAにとって一時的な猶予をもたらしたが、2027年春に予定されるBlue Moon Mark 1の打ち上げが今後の焦点となる。

筆者の見解: 月面の「排除ゾーン」問題は、宇宙空間における国際ルールの整備が現実の技術競争に追いついていないことを浮き彫りにしている。宇宙開発の行方は、IT・AI分野を含む広範な国際競争力とも密接に絡み合っており、テクノロジー業界としても無視できないトピックだ。


出典: NASA chief concerned China may deny access to parts of South Pole

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